暴力を正当化しないでください!


こんにちは。みらい塾 塾長の馬場です。kay2

少し前に日本で大きなニュースになった「スポーツ界における体罰」について、皆さんはどうお考えですか?


柔道柔術-Exhibició / llorencs

スポーツ界だけでなく、すべての主従(教える⇔教わる)関係の中に体罰・暴力は存在します。

 

 

「上達するためには暴力も必要」という間違った考え方を持っているのは、スポーツの指導者だけではありません。先生・生徒間だけでなく、上司と部下、親と子、師匠と弟子など、あらゆる主従関係の中にそういった考えは蔓延しています。

また、体罰と同様の社会的問題として、いじめ、Sexual Harassment(セクシャルハラスメント:セクハラ)、Moral Harassment(モラルハラスメント:モラハラ)などがありますが、これらは、どれも相手の感じ方次第だと言われています。

例えば、教師がある生徒に「テスト、頑張れよ!」と肩や背中を叩いた場合、

Aさんは、「痛い!」と叩かれたことに嫌悪感を持ちました。

一方、Bさんは、「私のこと、応援してくれているんだ!」と叩かれたことでやる気が出ました。

このように、同じ言動でも人によって感じ方や価値観が双方で食い違う場合があり、それが大きな問題に発展します。

体罰にしろ、子どもを叩く躾にしろ、暴力を受けている側が「私のためを思ってしてくれている」と感じていれば、その行為は「正」だと思います。しかし、大抵の場合、暴力を振るっている側が「教育の一環だ」とか「子どものためを思って」と自分の言動を正当化しているだけです。

また、身体的な攻撃だけでなく、言葉の暴力(精神的苦痛)、無視、放棄なども同様に「暴力」です。

暴力では決して人は上達などしません。

暴力を受けた子の心の中には「痛い・辛い」という思いだけが残り、叩かれている意味を理解してはいません。学校においても家庭においても、絶対的な支配により子どもをコントロールすれば子どもが萎縮して本来の実力を発揮できなくなります。そして、萎縮したことで失敗をし、それによりまた暴力が繰り返される…という悪循環に陥ります。

失敗したから叩いたりするのではなく、「どうして失敗したのか・どうすれば良かったのか」を考える機会だとポジティブに感じ、子どもと一緒にミスを減らすための工夫や練習をするよう指導する人が増えてほしいものです。

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桜ノ宮高校のバスケ部の男子生徒が自殺した事件では、バスケ部の顧問の教師から練習や試合中にミスをすると顔がはれ上がるほど何度も叩かれたそうです。そんなことで、生徒がやる気になると本当に思っていたのでしょうか?信じられません!

学校や家庭は、ある意味とても閉鎖された環境です。特に子どもと二人っきりになりやすい乳幼児の子育て期間中は、母親の情緒が不安定になることで躾と称する暴力が家庭で横行する場合があります。自分ひとりで行き詰っているなと感じたときは、すぐに信頼できる人に相談してください。辛いのはきっとあなただけではないはずですよ!(^_^)

 

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