言語の習得には何年必要なのか


こんにちは。みらい塾 塾長の馬場です。good3

みらい塾では、今年も夏休み期間中、6月30日~8月15日までの全7週間、夏期スクーリングを開講します。詳細は近日中にブログで発表しますので、更新チェックをお忘れなく!

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現地校やほかの習い事との兼ね合いで、定期的に通塾は難しいというお子さんでも、こうした短期のスクーリングは比較的参加しやすいと思います。夏休みの予定がまだ埋まっていない子や、「日本語の勉強、どうしたらいいのかな?」と迷っている子は、ぜひ参加してみてくださいね。

 

 

さて、海外永住子女の場合、日本語を第2言語として習得する子がほとんどです。

英語と日本語は、文字を始め、文法や用法など異なる面が多々ありますが、実は、深く考える力を支える基礎的な言語能力に関しては共有部分が多いと言えます。

例えば、補習校で日本語を何年も勉強しているのに、作文力が伸びないとか、まとまった文章がなかなか書けないという子は、実は母語(アメリカの場合、英語)でもできていないということがよくあります。両方の言語は互いに刺激し合っているので、一方の言語で徹底してトレーニングして身につけた力は、他方の言語にも強く影響を及ぼします。つまり、母語で構成する力がきちんと身に付いていれば、第2言語である日本語でもしっかりと身に付くことができると言えます。

海外で日常的な日本語のコミュニケーション力、つまり、親子で会話をしたり、補習校で友達と話したり、日本に行ったときに自分で買い物をしたり ―――のような場面で困らないようになるためには2~3年ほどで事足ります。しかし、学習を支える言語能力は、前述のコミュニケーションのための言語力のように早く身に付くものではありません。一般的に、コミュニケーション力を習得してから、少なくとも5年以上かかると言われています。

ここから、単純計算しても、日本語を読み書きまで習得するのには、7年以上の継続が必要だというのが分かります。

生まれたときから日本語で話しかけていれば、幼児期には親子で日本語でのコミュニケーションがとれます。その後、日本語での読み書きができるようになるのは6~7歳以降です。日本語で話しかけるのが1年遅くなれば、その分、読み書きができる時期も遅くなるのは容易に想像できますよね。

つまり、海外での日本語教育は早ければ早いほど、楽に効果的に進めることができます。

認知的発達がグンと進む3~5歳までに、日本語のシャワーを毎日浴びせることが言語の下地となり、その時期に日本語での言葉をうまく乗せられるかが学習を支える言語能力の基礎になります。さらに、単純な日常のコミュニケーションにととまらず、子どもが書き言葉の世界に積極的に接することができれば、さらに言語能力は伸びていきます。2a9845f1b676724d045e2c51602a4e3f_sちなみに、書き言葉とは「書かれた言葉」のことで、簡単に言えば、読書です。

コミュニケーションで得られる言語パターンは限られています。ましてや、親や先生と話す丁寧な言い方、友達と話すときのカジュアルな言葉づかい、近所の人との世間話、親戚のおじさん・おばさんとの会話 ―――など、いろいろな環境や人と日本語で接するチャンスが少ない海外の、特に地方に住んでいる子どもにとっては、量的にも質的にも読書から得るのが最良の方法です。

最後に、海外でのバイリンガル子育てを成功に導くために、子ども達に日本語を学ぶ意味を教えてあげてください。

「将来、役に立つのよ」「あなたは日本人だからよ」などの遠い未来に役立つという非常にあいまいな理由では、子ども達は納得しないかも知れません。むしろ、こんな理由で、毎日の日本語学習に納得する子などいないでしょう。

それよりも、いま楽しい、いま役立つことを話して聞かせてあげてください。

例えば、「大好きなおじいちゃん・おばあちゃんとスカイプや電話で直接お話ができるよ♪」「好きなキャラクターが登場するRPG(ロールプレイングゲーム)の最新作は日本語バージョンでしか遊べないんだよ♪」「日本のアニメをいっしょに見ようね♪」など、いまの子ども達自身に日本語を学ぶとどういう影響があるのかを具体的に教えてあげましょうね。

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