皆さんのお子さんは、国際社会に対応した【グローバル人材】として育っていますか。
近年、さまざまな分野で急速にグローバル化が進んでいます。
世界の多くの企業がグローバル人材を求めている昨今、子ども達に求められる能力も変化しています。これからのグローバル社会を生きていく子ども達に必要なのは、コミュニケーション力です。
「コミュニケーション力」は人とうまくかかわり合うことのできる力で、言い換えれば、「子どもが周りの子と仲良く調和できる力」です。テレビやゲーム、インターネットなどのデジタル情報化が進み、外遊びでほかの子どもと接する機会が随分減ってしまいました。その結果、他人とのかかわりを苦手とする親子が増えてきています。
また、近年、子ども達は限られた集団の中でのみコミュニケーションを取る傾向が見られます。興味や関心、世代の違いを超えてコミュニケーションを取ることを苦手と感じ、お互いを理解する能力が低下しつつあります。自分ではコミュニケーションを取っているつもりが、実際は相手の話を聞かずに自分の思いを一方的に伝えているに過ぎなかったり、同意や反対の意思を伝えるだけで対話になっていなかったりする場合が多いです。
例えば、皆さんは、親子でこんな会話をしていませんか。
母:「今日、学校どうだった?」
子:「ん~なんか~、お腹すいたな」
母:「じゃ、夕飯何食べようか?」
子:「そう言えば、明日は、友だちと外で食べて帰ってくるよ」
一見すると、親子で会話をしているようですが、よく聞くとお互い自分の思いだけを一方的に語っているだけで、会話のキャッチボールがまったくできていないのが分かります。
子どものコミュニケーション力は、家庭での親子の対話によって育まれる後天的な能力です。成長するにしたがって自然と身に付くことはありません。
では、コミュニケーション力を育てるためにはどうしたら良いのでしょうか。
1.挨拶をすること
親のすることを子どもはよく見ています。ですので、挨拶をしない子の親も大抵きちんと挨拶ができません。挨拶は会話の始まりであり、コミュニケーション力の基本です。まず親が挨拶をしている見本を示してあげ、小さい頃から挨拶をすることを徹底させましょう。
2.子どもの話を聞くこと
たどたどしく話す子どものペースで、じっくりと話を聞いてあげることが大切です。自分から情報を発信することを子どもが楽しいと思え、自分のことを理解してもらえたという喜びを得られるようにしてあげましょう。子どもに気持ちよく話をさせるためのポイントは、【あいづちを打つこと】と【オウム返し】です。子どもが話した内容を再度繰り返すことで、子どもは自分の発信した言葉を聞くことができ、より分かりやすく話そうと工夫するようになります。
3.いろいろな人に会わせること
家族だけでなく、家族以外の大人とのコミュニケーションを小さいときから経験させてあげましょう。国際結婚カップルではない海外在住の方は、親や親せきが日本にいることが多いので難しいかと思いますが、近所に住んでいる家族との交流でも構いませんし、仕事場に子どもを連れて行って同僚を紹介してあげるのでも構いません。多くの大人と接することで、人にはさまざまな考え方があることを自然と受け入れることができ、人によって表現の仕方や話し方を変えたほうが良いのだと気付くきっかけになります。
4.親が自信を持つこと
親、特に母親のコミュニケーション力が子どもに与える影響は絶大です。コミュニケーション力の大きさは自信と比例しており、自分に自信がある親は、コミュニケーション力も大きいです。親が自信喪失したり自己嫌悪に陥ったりしていては、子どもは自分に自信を持つことはできません。自分は価値のある存在であるという自己イメージを持ち、子どもに良い影響を与えられるようなポジティブ精神を養いましょう。
5.子どもに愛されていると実感させること
子どもの心を充実さえ、安心感を与えてあげることが自信に繋がります。家族が増えたり、幼稚園に通い始めたりと、子どもの生活環境に大きな変化があると安心感が薄れてゆき、親からの愛情を十分に感じられなくなります。このときの母親の対応こそ、コミュニケーション力を育てる重要なポイントとなります。
そういう時こそ、積極的にお手伝いを頼んでみましょう。そして、手伝ってくれたら、「ありがとう!お母さん、助かったわ」と抱きしめてあげてください。「自分はお母さんにとって必要なんだ」と実感できることで、子どもは安心感や自信を取り戻すことができます。
人間は、他人とかかわりながら生活しています。これかも快適な生活を送れるよう、グローバル人材になれるよう、子どもの頃からコミュニケーション力をしっかり育ててあげましょう!
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