日焼けの良いこと・悪いこと


こんにちは。みらい塾 塾長の馬場です。kay1.png

暦の上でも夏が終わりを告げ、日焼けの時期は少し過ぎてしまいましたが、皆さんは、たくさん日焼けをされましたか?


tan / Evil Erin

日本人の多く(特に女性)は「色白」が好みなので、あまり真っ黒に日焼けする成人の方は少ないかも知れませんが、日本でも若者がより日焼けをする傾向があるのがうかがえます。特に夏場の日焼けは体が引き締まり健康的にも見えるので、若い頃はついついビーチで寝転んで日焼けしてしまうのも理解できます。

こうした若者の日焼け傾向はアメリカでも同様らしく、先日、National Cancer Institute(NCI:アメリカ国立がん研究所)のAnn Hartman(アン・ハートマン氏)の研究チームは、アメリカの若者は皮膚がんの発症リスクを高める行動を頻繁に取っていると「Morbidity and Mortality Weekly Report(週刊疾病率死亡率報告)」で発表しました。

Centers for Disease Control and Prevention(CDC:アメリカ疾病対策センター)が行ったNational Health Interview Survey(NHIS:国民健康調査)のデータを基に、18~29歳の日焼け状況と日焼け予防対策に関して分析した結果によると、「日焼け止めの使用・日陰にいる・足首まで覆う衣服の着用」などの日焼け対策を講じている人が増加しているにもかかわらず、半数が前年に1回以上の日焼けを経験したと回答していました。

また、成人の5.6%が2010年に日焼けサロンを1回以上利用しており、中でも日焼けサロンを利用する割合が高かったのは、18~21歳(32%)と22~25歳(30%)の白人女性でした。

皮膚がんはアメリカでもっとも発症率が高いがんで、メラノーマ(悪性黒色腫)の致死率がもっとも高いと言います。日焼けサロンの利用は、皮膚がんリスクの上昇と深く関連しており、WHO(世界保健機関)の研究によると、1回の日焼けマシンの使用で、メラノーマ発症が15%も上昇するといいます。しかも、35歳以前に日焼けサロンを利用すると、メラノーマを発症するリスクは75%上昇すると言われています。

こうした日焼けに関する警告は世界中でされているにもかかわらず、日焼けをやめられない人が多いのは、なんと日焼けが脳に影響し中毒になっているからだという驚きの研究結果が見つかりました。

この研究を行ったUniversity of Texas Southwestern Medical Center(テキサス大学サウスウェスタン医療センター)のDr. Byron Adinoff(バイロン・アディノフ博士)は、「紫外線にさらされたとき、中毒の役割を果たす脳のいくつかの部分が活性化される」と説明すると共に、日焼けサロンの長期使用者が、使用をやめられない、または使用回数を少なくすることができないでいることに警告を鳴らしています。

若い頃はこうした問題点を後回しにしてしまいがちですが、日焼けをする前に、今一度考えてみる必要があるようです。何事もほどほどが大切と言うことですね!

【参照記事】
NY Times

 今日のひとり言
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日焼けサロンと聞くと、今年5月にニュージャージー州で5歳の娘を日焼けサロンに連れて行き、軽度の虐待として逮捕された母親、「Tanning Mom(日焼けママ)」と称されたPatricia Krentcil(パトリシア・クレンチル容疑者)のニュースが思い出されます。
クレンチル容疑者は、日焼けサロンに月20回も通っていたそうで、まさに「中毒」状態だったんでしょうね。(>_<)

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