塾長のひとり言　～みらい塾～

皆さんのお子さんは、学習計画が予定通りに進められる方ですか？

Planning close-up / orangeacid

１．小さな目標を立てる

目標を高く持つことは大変立派なことですが、最終目標だけではどこからスタートしたら良いのか、どのように進めれば良いのかが分からずやる気が失せてしまう子もいます。

例えば、成績不振な子にいきなり「次のテストで100点を目指せ！」と言っても到底無理なことですし、「この問題集を１ヶ月で全部やり終えなさい！」と手渡されても、なかなか進まないのが現状ですよね。そこで、少し努力すればできそうな小さな目標を立てることをおススメします。先ほどの問題集の例で言えば、『「基礎→発展→応用」と順番に解き進めるように』と助言されただけでは実行しづらいですが、今日は基礎を２ページ分、明日は基礎の続きを２ページ分…というように、ハードルが低めの達成目標を設定してあげる方がやる気が持続し、学習計画が無理なく進んでいきます。

その際、計画を時間で立てずに、量を明確に設定することがポイントです。

計画倒れを防ぐには、「数学を○○時間する」といった曖昧な計画ではなく、「数学の○○の単元を○○ページする」のようにはっきりとした量や範囲を決めるようにしましょう。また、内容に関しても「数学」や「国語」などと大雑把に学習科目だけを決める計画ではなく、「代数の連立方程式」や「中１の漢字」のように具体的に設定します。

２．時間を確保する

学生である子ども達の生活スケジュールはおよそ一定です。「学校ー自宅ー睡眠」の大きく３パートに分かれており、概ね「８－８－８」に３等分されています。ですので、学校と睡眠の16時間と、食事や入浴、休息など必要不可欠な時間を除いた残りの時間が１日のうち学習に当てられる時間（４～５時間）となります。

この４～５時間に集中して勉強できるような計画を立てることが大切です。これ以上の長時間を勉強に費やしたい場合は、なるべく土・日の学校が休みの時間に取ります。普段、学校にいるはずの８時間を有効に使えるような計画を立てましょう。

まずは、日頃のスケジュールを１週間分書き出し、学習に当てられる４～５時間を探しましょう。

３．同じ科目を続けない

同じ科目を続けて勉強するような単調な計画は立てないようにしましょう。

数学が不得意だからと数学だけを続けて４～５時間勉強するよりは、数学２時間、漢字１時間、歴史２時間…というように、学習科目の配分を多彩にするとより集中して学習ができます。また、気分が学習モードになるまでの始まりの時間帯に、自分の得意科目や漢字、計算などの単純作業を組み込むようにすると、計画が滞りなく行えるでしょう。

４．授業の活用

予習をしっかりしている子の中には、すでに分かっているからと授業を聞かない場合があります。しかし、こういう子は、先生が話す重要なことまで聞き漏らしてしまいます。一方、復習をしっかりする子の中には、家で復習するからと授業を軽視する場合があります。授業を聞かずに、予習・復習だけをするのはとても能率が悪い勉強法です。

エビングハウスの忘却曲線からも分かるように、記憶を定着させるためには３～４回は繰り返し学習しなくてはなりません。ですので、授業中も繰り返しの一環として学習計画に入れるようにしましょう。そうすれば、同じ単元を、「予習→授業→復習」で最低３回は無理なく繰り返し学習することができます。予習・復習は学習する上で大切ですが、それと同じように、授業中の姿勢や聞こうとする気持ちが記憶の定着にとって重要なポイントになります。

次回は、効果的な計画の立て方についてお話ししますのでお楽しみに！

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