日本では長年、「オレオレ詐欺」が蔓延しているようですが、ニューヨークでも詐欺行為は頻繁に発生しています。
ニューヨークは、ここ数年、犯罪発生認知総件数が減少し「安全な街」と言われるようになりましたが、それでも依然として日本の数倍です。海外で暮らす私たちは、犯罪に巻き込まれないよう、日々、十分な注意が必要です。
昨年から、特に、Tax Return(税務申告書)の時期に集中して、IRS(Internal Revenue Service:内国歳入庁)を名乗った詐欺行為が横行していました。すでに被害総額100万ドル以上で過去最大規模の被害が出ていることから、ニューヨーク州や財務省、日本総領事館からもウェブサイトやメールなどで注意が呼び掛けられています。
これまでは、ウェブサイトの掲示板に掲載された「ルームシェア募集」や「~を売ります」などのお知らせを見た希望者がメールや電話で連絡し、Deposit(デポジット:前金)を支払ったあとに連絡が取れなくなるなどのケースが詐欺行為としては主でした。
しかし、昨年から発生している詐欺手口は、IRSやニューヨーク州税務局の職員、警察などを装った犯人が、留守番電話などにあえて自分の名前や電話番号を残すというものです。メッセージに残された番号に折り返し電話をすると、未払いの税金があるとして強引に支払いを要求し、支払いに応じない場合は、逮捕や国外追放、免許停止などの処分の対象になると脅迫します。
USdollar/アメリカドル / amo_designare
IRS職員によると、電話で税金の滞納分を徴収することはないとし、このような虚偽の連絡を受けた場合はすぐに電話を切るよう呼びかけています。実際に未払いの税金がある場合、IRSや州の税務局は管轄の電話番号を掲載した手紙を該当者に郵送するので、メールや電話で個人情報をたずねることはありません。もし、滞納している税金がある場合には、IRS(800-829-1040)へ直接確認の電話を入れましょう。
また、IRS関連の詐欺に遭ったと思ったときは、IRSが立ち上げている「Imperonation Scam Reporting(なりすまし詐欺被害報告)」サイトで報告してください。こうした情報が、次の被害者を食い止めるのに役立ちます。
また、このようなIRS関連以外にも、これまで多発しているウェブサイト上での被害を未然に防ぐためには、以下のような適切な対応や判断が重要です。それでも被害にあった場合は、速やかに管轄の警察署へ通報しましょう。
●ウェブサイト上の掲示板を通じて、見ず知らずの第三者と賃貸契約や物品の売買取引を行う場合は、メールだけでなく、相手の人定事項(住所、氏名、電話番号など)をしっかりと確認すること。
●賃貸契約をかわす前に、アパートの管理人や管理会社に状況を照会したり、アパートを直接訪れたりし、実際の物件を確認すること。また、契約書を作成し、支払いの際には領収書を受け取ること。
●物品の売買取引では、代金としてPersonal Check(個人発行小切手)ではなく、Cashier’s Check(銀行発行小切手)で支払うようにしてもらうこと。個人発行小切手を受け取った場合は、小切手が完全にクリアーになる(口座に入金される)までの数日~1週間、物品の引き渡しを控えること。
【参考サイト】
Federal Trade Commission(連邦取引委員会)
●Fake IRS collectors are calling(英文)
●Scammers continuing to pose as IRS agents(英文)
※情報に関しての詳細は、公式サイトまたは上記連絡先へ直接お尋ねください。
みらい塾の留守番電話にもIRSを名乗る人物からのメッセージが入っていたことがあります。話している英語に強いアクセントがあるので、「何か変だ…」とすぐに分かるかと思います。すでに税金申告シーズンは終わりましたが、一年を通じて、警察やクレジットカード会社を名乗る詐欺も横行しますので、くれぐれもお気を付けください。(^-^)
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