こんにちは、みらい塾の馬場です。nigaoemaker1118_thumb

さて、皆さんのお子さんの周りには、家族以外で日本語で話すことができる人がいますか。

日本語を母語とする親世代の私たちにとっては
日本語で会話することは、ごくごく自然なプロセスです。
 
しかし
 
海外で生まれ、育っている子どもたちにとって
日本語を話すということは決して容易なことではありません。
 
その主な理由のひとつに
身近に日本人の同年代の友達が少ないまたは全くいないという
環境的な要因が挙げられます。

子どもたちの生活の大部分を占める現地校や遊びの場では
英語が主な言語となります。
 
たとえ家庭内で日本語を話そうと努力していても
日常生活の中で継続的に日本語に触れられる機会がなければ
日本語は習ったことのある外国語としての位置づけになります。
 
海外で暮らしながら、日本に住む子どもたちのように
自然と日本語の語彙や文法を吸収していくことは望みにくく
意識的に学ばせる親の姿勢家庭環境が必要になってきます。
 
 
もちろん、ニューヨークやカリフォルニアなど大都市であれば
比較的日本人家庭が多く、同じ学校や近隣に日本人の子どもがいるという
恵まれた環境の中で生活できるかもしれません。
 
そうした中で、運良く仲の良い日本人の友達ができれば
日本語に触れる機会は格段に増えることが期待できるでしょう。
 
しかしそれでも、年齢が上がるにつれて
子ども同士の会話が英語になっていくのを避けられません。
 
学校での休み時間や放課後の活動では
たとえ日本語を流暢に話せる子でも英語を選択することがよくあります。
 
これは、日本語が苦手だから英語で話すのではなく
英語のほうが「ラク」に意思疎通ができるから英語で話すのです。
 
 
 
言語は単なるコミュニケーションのツールのひとつであり
どの言語を使うかは
どの言語で思考しているかに大きく影響されます。
 
普段の生活の中で英語で物事を考えている子どもにとって
日本語で話すことは翻訳をする感覚に近いです。
 
つまり、いくら日本語での表現方法を知っていても
思考の言語が英語である限り
日本語で話すことは不自然努力が必要な行為となるのです。
 
 
日本語の授業を受けさせたり、単語や文法を暗記させたりするような
語彙や知識のインプットだけできても
アウトプットに繋がる機会がなければ言語は定着しません
 
 
そこで、海外在住の子どもの話す日本語力を育てるために
次のことをぜひ家庭で実践してみてください!

日本語初級者向け

(1)選択の問いかけで思考を促す 

さまざまな場面で、子どもに選択肢を与えてあげましょう。

おやつは、りんごとバナナ、どっちがいい?
今日は外で遊ぶ?それとも絵本読む?
どっちの洋服を着て出かけようか?

いろいろな問いかけをしてあげ、行動を自分で決めるよう促します。
日本語で選択することで、日本語で考えて答える習慣が育ちます。

(2)説明を求めて表現力を育てる 

それを選んだ理由や気持ちを聞いてあげましょう。

どうしてバナナを選んだの?→甘くて好きだから!
なんで今日はお外へ行かないの?→新しい絵本を読みたいから!
こっちの洋服にしたのはどうして?→お母さんの服と同じ色だから!

自分の気持ちを受け入れてもらえたという経験を積み重ねると
承認欲求が満ち足り、自信が育ちます。
 
自分の選んだ理由や自分の考えを言語化する力は
これからのAI全盛期時代にも有益です。

(3)“ごっこ遊び”を活用する 

日常での決まり文句や場面にあった言い回しを楽しみましょう。

お店屋さんごっこで、これ、ください! いくらですか?
病院ごっこで、お腹がキリキリ痛いです せきが出ます
お料理ごっこで、トマトを輪切りにします ぐつぐつ煮ます

実際の場面を再現することで想像力が育ち
役になりきることで言語力が伸び
役割分担やルールの共有を通して協調性社会性が身に付き
大人の言動を真似することで記録力観察力も高まります。
 
いいこと尽くめの「ごっこ遊び」は表現豊かな子を育てます。

日本語上級者向け

(1)親子でディスカッション 

日本語力を順調に伸ばすために
テーマを決めて、親子で互いの考えを話してみましょう。

宿題は夜やる方がいい?朝やる方がいい?
ペットを飼うなら何がいい?
お金をもらえる仕事と無償のボランティア、どっちが大事?

人と話すことで自分の習慣や好み、価値観を改めて知るきっかけになります。
 
親もきちんと意見を述べ、子どもとは反対の立場であえて議論します。
自分の意見を構築し、根拠を示すことで
筋道のある考え方(論理的な思考)を日本語で展開する練習になります。

(2)ニュースの話題広げる  

子どもが興味のありそうな時事ニュースを取り上げ
「どう思う?」「知ってた?」と好奇心を刺激してみましょう。

最近話題のニュース
地震や災害時の避難訓練や防災
SNSの社会への影響
絶滅危惧種の動物

子どもの体験と結びつけ、共感を促すと会話が広げやすくなります。
 
難しい言葉や概念をかみ砕いて説明してあげると語彙が伸び
ニュースを多面的にみることで情報リテラシーも身に付きます。

(3)感想文や日記を書かせる 

家族旅行での経験や読んだ本などについての感想を引き出しましょう。

旅行で感じた文化や習慣の違い
本や映画の主人公の行動に対しての自分の視点
体験ととおして気付いたことや学んだこと

1~2文の短い文章から手軽に始めましょう。
 
人に伝わる文章を書けるようになるために
話し言葉から書き言葉への橋渡しをしてあげると良いですね。
 
余裕があれば、親が返事を書いて意見を交換するのがおススメです。

日本語の知識を増やすだけでは、子どもは話せるようにはなりません。
 
子どもが日本語で考える時間を親が意識して創り出すこと。
この「親の意識」が
何よりもバイリンガル教育には大切なのかも知れませんね。

 

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