皆さんは、お子さんに「うるさい親」だと思われていない自信がありますか?
カルガモ (Spot-billed duck) / Dakiny
エネルギーを補給するために帰ってきた家でガミガミ・グチグチばかり言われると、子どものエネルギーはドンドン消耗されていきます。
でも、宿題もしないでテレビを見ている子どもを見ると、ついつい色々と言いたくなる親御さんのお気持ち、十分理解できます。
また、学校から帰ってきてリラックスしているときに、親から「早く宿題しなさい!」と言われ、煩わしいと感じるお子さんの気持ちも分かります。
子どもに「うるさい」と思われている親御さんのタイプとして、下の2つのようなタイプが多いようです。
- 小言を言った後はほったらかしの親
- 指摘した後に親が結局してしまう親
「1.小言を言った後にほったらかす親」とは、宿題をしないでテレビを見ている子どもに小言を言うだけ言い、その後勉強しているかを確認せず、ほったらかしにしている親のことです。
通常、親から「勉強しなさい!」と言われ、すぐにその通りに勉強を始めるお子さんは珍しいのではないでしょうか。
しかし、小言を言った後に何もフォローしないのであれば、それは子どものための躾ではなく、親が「私は子どもの躾をちゃんとしている」という体裁を取り繕うための小言であるとともに『放置』です。小言を言われた子どもにしても、「邪魔された・文句を言われた」との気持ちしか残らず、決して「勉強しよう」とは思わないでしょう。
では、どのようなフォローをしたら良いのか。
お子さんがブーブー言いながらでも宿題をし始めたのであれば、「頑張っているね!」「宿題で分からないところはない?」「今日の宿題は何?」など何でも良いので、子どもを気にかけているということを声かけなどで表現してください。
口や顔に出さなくても、お子さんはちゃんとあなたのその声かけを励みにしているはずです。
一方、そのままの状態を続け宿題をする素振りも見せない頑固な(?)お子さんには、「何時から始める予定なの?」「宿題が終わったら、みんなで映画でも見ない?」など、親に命令されたからするのではなく、自分の意思で始められるような声かけをすると良いのではないでしょうか。
その際、「何時から始めるの!(-“-)」などと目くじらを立てながら声かけをしては逆効果です。「何時から始めるの?(^_^)ニコッ♪」と笑顔で声かけをしてくださいね。
次に、「2.指摘した後に親が結局してしまう親」とは、指摘した後に子どもにさせるのではなく、結局、自身が代わりにしてしまっている親のことです。
例えば、「脱いだ服はバスケットに入れなさい!」「ベッドメイキング、まだしてないの?」などと子どもに言ったのにもかかわらず、結局親が片付けている・していることってありませんか?
これでは、子どもはいつまでたってもやろうという気が起きません。現にしなくても親が代わりにしてくれている訳ですから、自分でわざわざしなくても良いという気になってしまいます。ですので、ここはグッとこらえて手出しするのは今日限り止めましょう。
また、こう言われ、グチグチ言いながらも言われた通り行動するお子さんもいるかも知れません。しかし、「うるさいな!」とか「今やろうと思ってたの!」と心の中では思っていることでしょう。
では、どう言えばよいのでしょうか。
親が子を養っているという関係上、親子間は主従の関係になりやすいです。親は子どもに対し「~しなさい!」と命令口調になってしまったり、「まだ~してないでしょ!」などの否定的なことを言ってしまったりしがちです。
しかし、上司に頭ごなしに命令されたり、否定的な言い方をされるのは、たとえおとなであっても、気持ちよく指示に従えないですよね。子どももきっと同じ気持ちですよ。
以前「褒め上手になるには」で、《マイナスな要素も視点を変えるだけでプラスにもなり得る》とお話ししたように、否定的な声かけではなく、なるべく肯定的な言葉に言い換えてみましょう。
例えば、「脱いだ服はバスケットに入れなさい!」と言う代わりに、「脱いだ服はバスケットに入れておいてね♪」となり、「ベッドメイキング、まだしてないの?」であれば、「ベッドメイキング、しておいてくれる?」と言い換えられますよね。
それでも、後回しにしてしまう頑なな(?)お子さんには、「8時には洗濯するから、それまでに入れておいてね♪」といつまでにしてほしいかの期限を決め、それを子どもに明確に伝えると良いでしょう。
また、たとえ親子間であってもきちんと約束が守れた・してくれた場合は、「してくれて嬉しいわ」と行動に対しての肯定的な思いを伝えたり、「ありがとう!」とお礼を言ったりするのを忘れないでくださいね。
皆さん、「親しき仲にも礼儀あり」ですよ!
人の行動を無理やり変えるのは困難ですが、自分の行動を変えると人の行動も変わっていきます。
皆さんも、お子さんに「うるさい親」だと思われないよう努力をしましょう。
子どもを育てていると、我が子と言えど「自分とは違う人間なんだ」と改めて気付かされることがあります。特に子どもが小さい頃は、自分の分身のように扱ってしまいがちですが、小さいだけでちゃんと別の人格を持っている「人」なんですよね。親として忘れてはいけないことですね。(^_-)-☆
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