年々、高騰を続けている大学の学費。お子さんを持つ保護者の皆さんにとっては、共通の頭痛のタネでしょう。
Graduation 1 / Charline Tetiyevsky
また、近年では、頑張って良い大学を卒業しても、学生ローンを返すのに十分な給料をもらえる職業に就くことが難しいともいわれています。
そんな中、先日Business News Dailyは、「Nationa Association of Colleges and Employers(NACE:全米大学・雇用主協会)」が「10 highest-paid majors(給料がもっとも高い大学の専攻トップ10)」を発表したと報じました。
このランキングは、同協会がもつ40万人の雇用主データをもとに作成されました。トップ10のうち、実に6つも工学系の専攻が占めており、アメリカでこの分野の学生がいかに重宝されるかがわかる結果となりました。
NACEの常任理事を務めるMarilyn Mackes(マリリン・マッケス氏)は、「この結果は何も驚くことではない。これらの分野を専攻した卒業生は少ない一方で、そうした学生に対する需要は高いからだ。」と話しています。
【給料がもっとも高い大学の専攻トップ10】※後ろの数字は平均初年度年収
- Engineering(自然科学工学):70,400ドル
- Chemical Engineering(化学工学):66,400ドル
- Computer Science(コンピュータ科学):64,400ドル
- Aerospace/Aeronautical/Astronautical Engineering(航空宇宙工学):64,000ドル
- Mechanical Engineering(機械工学):62,900ドル
- Electrical/Electronics and Communications Engineering(電気電子通信工学):62,300ドル
- Civil Engineering(土木工学):57,600ドル
- Finance(金融):57,300ドル
- Construction Science/Management(建設科学・建設経営):56,600ドル
- Information Sciences and Systems(情報科学システム):56,100ドル
Engineers / ensign_beedrill
日本では大学の専攻を深く考えずに選ぶ学生が多いですが、アメリカでは専攻は将来の職業と結びついているべきだという考えが根強いです。例えば、アート系を専攻した学生が、いきなり金融関係の仕事に就くのは畑違いで難しいでしょう。
しかし、18歳前後ではっきりとした将来のビジョンを持ち、しっかりと進路を決めて大学や専攻を選ばせるのは少々酷な気もします。
いくら就職後高い給料を貰えても嫌いな専攻を4年間も勉強しなければいけないのは辛いですし、反対に、どんなに好きな専攻であってもその後の就職に繋がらなければそれも苦しいですよね。
上記のランキングはあくまで参考ですが、お子さんと大学の専攻について、ご家庭で話し合うきっかけになれればと思います。
【参考記事】
Business News Daily(英文)
大学の費用がかさみ、平均一人2~3万ドルの学生ローンを抱えて卒業している昨今、言い方は悪いですが「モトがとれる専攻」を狙う学生がいるのも致し方ないでしょう。
将来のビジョンが早く決まれば決まるほど、より自分の理想に近い人生を歩める確率が高くなるので、高校になってからいきなり親子で将来について話し合うのではなく、小さいうちから、将来の方向性が軽くでも決まっているように親として大人として子ども達をサポートしてあげるほうが良いと思います。
今後の世界を担う若者たちにこれからも頑張ってもらいたいですね!(^_-)-☆
.