ご存じのとおり、今年は「午年(うまどし)」です。
Harry the Horse / The Man in Blue
ニューヨークで「馬」と言えば、すぐに思い浮かぶのが、セントラルパーク名物のひとつである「Horse-drawn Carriages(馬車)」です。
近年、その名物である馬車に対し、さまざまな廃止運動がまき起こっています。
30年以上も続いているセントラルパーク周辺の馬車事業に対し、Animal Rights Group(動物保護団体)が事業の廃止を求めています。しかも、馬車廃止案は、今年就任したニューヨーク新市長Bill De Blasio(ビル・デブラシオ)の公約のひとつでもあります。こうした廃止運動は、これまでも幾度となくあり、前市長だったBloomberg(ブルームバーグ)の代でももちろん起こっていました。しかし、ブルームバーグ前市長は、一貫として、「遊覧馬車はニューヨークにとって魅力を加えるものである」と馬車の必要性を語っていました。
今回新市長をも巻き込んだ大きな騒動に発展したきっかけは、2011年に動画投稿サイトYoutube(ユーチューブ)で出回ったある動画でした。ニューヨークで馬車をひく馬たちが過労のため街中で倒れるショッキングな映像が投稿され、それがSNS(ソーシャルネットワーク)を通じ、署名運動などに発展、大きな話題となりました。
Fox系テレビで人気のドラマ「Glee(グリー)」などにも出演している女優Lea Michele(リア・ミッシェル)も廃止運動を推進している一人です。彼女を含め、「排気ガスの多い街の中を馬たちを過度に働かせている」とニューヨークでの馬車事業に猛烈に抗議しています。
一方、セントラルパークでの馬車事業の管理をしているThe Carriage Association of New York(ニューヨーク市馬車協会)は、「馬たちには十分な休養時間を与えており、馬の生態を理解したうえで働かせている」などを主張し、「過去30年間の200万回以上の馬車ツアーの中でも大事故は少数だ」と馬車の安全性を改めて訴えています。
デブラシオ市長による馬車廃止の法案が通過すれば、馬車協会はニューヨーク市を訴える方針だそうです。
皆さんは、セントラルパークの馬車に賛成ですか?反対ですか?
【参考資料】
CNNニュース
個人的には、セントラルパークの馬車の廃止には賛成できません。大自然の中で自由に過ごさせることだけが動物愛護だとは私は思いません。家で飼っているペットは?NYPDの騎馬隊は?家畜は? ―――など、線引きがとても曖昧です。
人間は太古の昔から動物と共存して暮らしてきました。ですので、馬車廃止とすべてを否定してしまうのではなく、馬たちがハッピーに働ける環境を作ることこそが、ニューヨーク市がこれからすべきことなのではないかな…と思います。今後の動きに注目です。(^^)
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