皆さんは、空気が澄んでいる地域にお住いですか?
近年、世界中で、都市部での大気汚染が深刻化しています。
先月末、American Lung Association(ALA:アメリカ肺協会)が発表したアメリカ国内の大気汚染調査「State of the Air 2014」によると、アメリカの人口の約半数にあたる1億4700万人以上が大気汚染地域で生活していると述べられています。
ニューヨーク州全体の大気環境は、粒子汚染がUS Environmental Protection Agency(EPA:アメリカ環境保護庁)の基準を満たすまでに年々改善され、ニューヨーク市についても、大気中に含まれるばい煙(不完全燃焼で発生する炭素分やタール分を含む大気汚染物質の総称)レベルが2007年から23%減少、二酸化硫黄レベルは2008年から69%減少したことから、「過去半世紀以上でもっとも大気の質がきれなレベルに達した」と昨年、当時のニューヨーク市長であるブルームバーグ氏が述べてたのが記憶に新しいです。
しかし、今回の調査のオゾン汚染検査によると、ニューヨーク州で「A」判定が出たのは、Saratoga(サラトガ郡)やHerkimer County(ハーキマー郡)などのアップステートにある5郡のみでした。マンハッタンやブロンクスなどの市内5区では、最低レベルの「F」判定となり、依然深刻な状況が続いているのが現状です。
大気汚染の原因ともなるNOx(窒素酸化物)やVOC(揮発性有機化鉱物)は、車の排気ガスに多く含まれることから、こうした大気汚染を防ぐため、NY Department of Transportation(DOT:ニューヨーク州運輸局)では、「Clean Air NY(クリーンエアNY)」を設置し、登録した個人や団体に対し、大気の状態を発信し、大気汚染の原因となる行動を控えるよう呼びかけています。
さらに、州環境保護局の公式サイトでは、6レベルに色分けされたAir Quality Index(AQI:大気品質指標)を毎日公表しています。
ニューヨークの大気をきれいにする6つの行動
1.不要な外出を減らす
会社、ジム、食料品の買い出しなどで何度も外出する代わりに、1回で済ませられるよう、事前に計画を立てて行動しましょう。
2.車の代わりに自転車や徒歩、公共交通機関を使う
自転車や徒歩での移動は、健康に恩恵があるだけでなく、たとえ週1回、車での移動を控えるだけで、年間1000マイル、約500ドルの節約になります。
3.カープールを活用する
車を使うときは、Carpool(カープール)やVanpool(バンプール)などで相乗りをしましょう。近くでカープールの相手を探すには「511 NY Rideshare」が便利です。
4.車のメインテナンスを行う
メインテナンスが行き届いた車は、そうでない車と比べ、約20パーセントもオゾン関連の排ガスの放出を抑えます。また、トランクの中に不要なものを入れておかないのも大事です。
5.アイドリング(エンジンの空転状態)を減らす
ファストフードのドライブスルーでエンジンをかけた状態で待っているよりも、車を停車し店内で持ち帰りを頼む方が良いです。
6.人に話す
クリーンエアの運動について知っている人が増えるほど、ニューヨークの大気はきれいになります。すべてのニューヨーカーに知ってもらえるよう、多くの人にクリーンエアNYの運動を働きかけましょう。
地下鉄やバスなどの公共交通機関が発達しているニューヨーク市内では、車を使わずに生活することが容易です。ニューヨーカーの10人に1人が、週1回、車から電車やバスの通勤に切り替えるだけで、およそ5,100トンのオゾン先駆物質を防ぐことができると言われています。
便利な生活を優先するか、子ども達の将来の健康を守るか ―――選択するのは、私たちです。
【参考サイト】
Clean Air NY
Air Quality Index ※毎日更新
※ブログの中の情報に関しての詳細は、公式サイトへ直接お尋ねください。
花粉が原因と思われている花粉症ですが、実は大気汚染も大きな要因のひとつで、花粉と大気中の汚染物質が反応してアレルギーを起こしやすくします。花粉がより多いであろう田舎に比べ、都市部で花粉症の症状が悪化するのはそのためです。花粉症の治療のため、車で通院する ―――本末転倒ですね。(>_<)
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