さて、皆さんのお子さんは、宿題やテストで間違ったときに正しい方法で間違い直しができていますか。間違い直しは学習の定着を促すために不可欠なステップです。

テストや宿題などの間違い直しをきっかけに、自分の苦手分野を把握できるようになります。
なぜ間違えたのかをきちんと認識し
次に同じミスをしないための対策を検討することが間違い直しの基本です。
間違い直しをただの作業工程としてではなく
次に活かす学びのプロセスであることを意識して取り組まなくてはなりません。
間違い直しに取り組む前に
まずは、間違った間違い直しの方法をお話しておきましょう。
多くの子は自己流でなんとなく間違い直しをしており
そのやり方はかなりの割合で正しくありません。
間違った方法でくり返しても
せっかくの努力やそれに費やした時間が成果につながらず
勉強に対してのやる気や自信を失ってしまうことになりかねないので要注意です。
よくある「間違い直し」の失敗例
(1)答えを赤ペンで書き写す
「答え合わせ」というと
正しい答えを見ながら、赤ペンで書き写す作業を思い浮かべる方も多いです。
このやり方は表面的には「間違いを直した」と感じられるかもしれませんが
間違えた理由や次への対策を考えないまま終わってしまいます。
どのようなミスをしたのかをきちんと記録していないと
後から問題を解いたときの思考プロセスを振り返ることができません。
(2)どんどん次の問題へ進む
間違えた理由を考える時間を十分に取らず
正解を見て「分かったつもり」になり、そのまま次の問題へ進めてしまう子も多いです。
「次に解けばできるだろう」といった根拠のない自信や
「この問題、苦手だな~」といった避けたい気持ちから
間違えた問題に再チャレンジすることから逃げる子も少なくありません。
しかし、同じ問題をくり返し間違える場合、それには必ず原因があります。
間違いを放置せずに徹底的に原因を究明しましょう。
(3)自分一人で解決しようとする
間違い直しは自分一人でするものだという思い込みで
分からなかったときにそのまま放置してしまうこともよくあります。
理解していないことが積み重なれば
おのずとできない問題が増えてゆき、勉強がつらく感じるようになります。
解答や解説を読んでも分からないときは
気軽に先生や親に質問して最適なサポートを受けましょう。

正しい「間違い直し」のやり方
(1)間違いの原因を徹底調査
一概に「間違い」といっても、いくつかのタイプがあります。
・四則演算の順序ミス
・漢字の使いまちがい
・字形の覚え違い
・問題文の指示の見落とし
・理解不足
上記以外にもまだまだありますが
間違いの原因を特定し、間違えた理由を明確にすることが重要です。
(2)間違いノートを作成・活用
赤ペンで答えを書き写すだけでは、次も同じ間違いをしてしまいます。
あとで解き直しが容易にできるよう、間違い直しノートを作りましょう。
原則として
問題文と解説・解答セットを見開き2ページで使います。
解説がそれほど必要ない問題であれば、1ページを上下分割して使ってもOKです。
すぐに解説や解答を隠せるように、問題文と分けておくと良いですよ。
まずは
間違えた問題文をそのままノートの左ページ上部に書き写します。
問題文をコピーして貼り付けてもOKです。
見開き2ページの場合は右ページに
読めば誰でも解けるような詳しい説明を自分の言葉で書きまとめます。
問題のポイントや注意点を書いたり
図やイラストを使って視覚的な情報を付け加えたりなどの工夫をすることで
世界でひとつだけの間違い直しノートができます。
もちろん、自分が間違えた理由もきちんと記録しておきましょう。
あとで気付いたことをどんどん追加できるように
ノートの余白は十分に残すことが活用できるノートを作るためのポイントです。
作っただけで終わっては次につながりません。
間違い直しノートは積極的に使い、学習に役立てましょう!
・翌日、1週間後、1カ月後…と定期的に見直す。
・すらすら解けるようになったら、ページ上に印(✔)をつける。
まずは、何度もノートを見返すことが大切です。
そして、問題がすらすら解けるようになれば、振り返りは終了です。
ノートの印が増えるように、がんばりましょう!
間違い直しノートを作成し、それを活用することを習慣化することで
学習への理解を深め、知識を確実に定着させることができますよ。
(3)ポジティブな声かけ
間違いを責めるのではなく
学びの機会として子ども自身が前向きに捉えられるような声かけが不可欠です。
・間違いは、新しいことを学ぶチャンスだよ!
・今回は間違えたけど、ちゃんと間違い直しノートにまとめられたね!
・前に間違えた問題が一人で解けるようになったね!
間違いは成長するチャンスだときちんと伝え
ポジティブな言葉で励まし、努力を認めてあげましょう。
(4)間違い直しを習慣化
前述のとおり、間違い直しノートは定期的に振り返ることが大切です。
くり返し解くことで、問題のポイントを素早く理解でき
解ける成功体験を積み重ねることで、学習への自信がつくようになります。
ですので、間違い直しを毎日の学習スケジュールに取り入れましょう。
勉強を始める前の5~10分を間違い直しノートの振り返り時間として設け
間違えた問題が解けるかを確認するのがおススメです。
ノートを振り返る以外にも
暗記ものはクイズ形式で、計算問題はタイム形式などで復習すると
子どももゲーム感覚で楽しく取り組めますよ。
間違い直しは単なる修正作業ではなく、学習の質を高めるために重要なプロセスです。
間違えた理由を分析し、適切な方法で復習し、知識をしっかり定着させましょう!
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