海外在住の子ども達の日本語力を順調に伸ばしていくために読書は不可欠ですが、皆さんは、お子さんに日本語の本を好きになり、自ら進んで読んでくれるようにするために何をしていますか。

海外に住む子どもたちにとって、日本語の本を読むことは重要です。
しかし、「難しい」「面白くない」と感じている子も少なくありません。
特に、海外育ちの子は日本語の環境に囲まれて生活しているわけではないので
日本語の本に自然と親しみを覚えるというわけにはいきません。
まずは「日本語での読書は難しくない!」と思わせることが大切です。
なお、読書は一人でするものだと思っている方も多いですが
子どもが一人で読めるようになっても、親が関わり続けることが習慣化の第一歩です。
では、日本語の本への抵抗をなくし、読書を楽しんでもらうための3つポイントを紹介しましょう!

(1)読書を楽しい時間にする 
本を読む時間が義務になってしまうと、子どもはすぐに「やりたくない」と感じ
「日本語の本を読まなきゃダメ!」と言ってしまうと、読書が嫌いになってしまいます。
読書は楽しいものだと感じてもらうためには、無理強いしないことです。
・家族全員で本を読む時間を設ける
・一緒に本屋や図書館へ行く
・大人が本を読む姿を見せる
また、小学生には読んだ本の量を見える化するのがおススメです。
1冊読み終えるたびに、カレンダーにシールを1枚ずつ貼ったり
読んだ本を積み重ねて、本の高さを感じさせてあげたりしましょう!
実際に本を読んだ成果が目で確認でき、
子どもは達成感を得て、次の本にも挑戦しようと思うようになりますよ。
読書を「楽しいイベント」にしてあげましょう!
(2)子どもの興味を最優先する 
子どもが興味のある分野の本を選んであげましょう。
興味のある関連書籍を選ぶことで、「読むのが楽しい」と感じてもらえます。
たとえば
・動物が好きな子なら、動物の本
・スポーツが好きなら、スポーツ関連の書籍
・アニメが好きなら、アニメの原作本
また、特定のキャラクターやシリーズが好きなら、それを活用しましょう。
子どもが「次の話が気になる!」と思えば、自然に読み進めるようになります。
さらに、「この本、どうだった?」と子どもに聞いてみるのも効果的です。
読んだ内容について誰かと語り、考えを共有することで
どんどん本のイメージが広がり、自らの本の世界に入り込んでいくことができるようになります。
親も本の内容に共感したり、別の視点からの意見を言ってあげたりすることで
子どもが「自分の考えをもっと話したい!」と思い始め、自然に読書量が増えていきます。
「好きだから読む」という状況を作ることで
日本語の読書に積極的に取り組めるきっかけになりますよ。
(3)やさしい本から始める 
たとえ子どもの興味のある分野であっても、はじめから長くて難しい文章を読ませると
子どもは「読めない」「面白くない」と感じてしまいます。
まずは、
・イラストある絵本
・挿絵の多い物語
・すでに英語で読んだことのある本
これらを選び、「1冊読み切った!」という成功体験を積ませてあげましょう。
文字の習い始めや日本語の読書に抵抗がある子にとって
読むという行為は非常に負担が大きいです。
字を読むことだけに集中してしまい、物語の内容を楽しむ余裕はありません。
初めは、いっしょに音読をしたり、読み聞かせをしたりすることから始めましょう。
特に、大人が感情を込めて読むことで、子どもは物語の世界に引き込まれ、
興味を持ってくれるようになりやすいです。
恥ずかしがらずにジェスチャーを多用しながら読んであげましょう!
海外での日本語の本を読む習慣をつくるためには、楽しめる環境を整えてあげなければなりません。
無理に「読ませる」のではなく、「読みたい!」と思わせる工夫を取り入れ
子どもと一緒に本の世界を楽しんでみてくださいね!
みらい塾ではもっと読みたい気持ちを育てます!


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