皆さんは、「子どもにどの程度の日本語を教えれば良いのか?」と考えたことがありませんか?
261 / misawakatsutoshi
海外でバイリンガル子育てをしている方であれば、一度は頭に浮かんだことがあるフレーズでしょう。
日本で子育てをしていれば考える必要もないことですが、海外で暮らす私たち日本人にとっては、深刻かつ重要な問題です。
もちろん理想は、日本の同年代の子ども達と同じレベルの日本語力ですよね。
しかし、現実には、子どもを取り巻く英語(現地語)の環境、現地校での成績維持、経済的負担、時間的負担、将来の住居エリア ―――などによって、それぞれのご家庭で目標とする日本語レベルは異なります。
将来、日本に帰国予定があるご家庭であれば、迷うことなく日本語を中心に育てれば良いでしょうが、アメリカに永住する予定のご家庭では、現地校の成績を軽視するわけにもいきません。「子どもをバイリンガルにするか否か」は、なるべく早く配偶者と話し合っておくべき大きな課題です。
子どもの年齢別日本語教育
●0~1歳
赤ちゃんが産まれたら、なるべく早く、日本語教育に関しての家庭の方針を決めましょう。遅くとも、言語習得の準備が整う1~2歳前までには決心した方が良いです。
バイリンガル子育てでは、1親1言語が基本です。少なくとも家庭内では、どちらかの親が日本語で話しかけることを貫きましょう。さらに、家庭以外での言語の使い分けのルール(いつ、どんな状況で日本語を使うのか)を明確にしておき、それを必ず実行するようにしましょう。
●1~3歳
遊びの一環として、楽しみながら日本語の学習を始めましょう。毎日の読み聞かせは日本語での親子の大切なコミュニケーションの機会を作ってくれるので欠かさず行うことが大切です。
また、外部からの影響力は多大ですので、可能な限り、子どもが日本語で話せる友達が近くいる環境を作ってあげれると良いですね。そのほか、日本の文化に親しみを持ってもらうために、日本コミュニティーで行われている季節ごとのイベントに参加するのも有効です。
3歳まではひらがなの読み書きよりも、語彙の習得に力を入れましょう。ひらがなを学習するときに語彙が少ないと、読み書きがスムーズに上達しづらいです。この時期は、絵本の読み聞かせやパズル、積木やブロックなどを使いながら語彙力を増やします。さらに、「包丁でキャベツを切っているよ、部屋の掃除をしたら気持ちが良いね」などと、親がしていることや思っていることを説明しながら、物の名前(りんご、バスなど)や形容詞(おいしい、痛いなど)また動詞(歩く、食べるなど)など、文章の基本を繰り返し聞かせると良いでしょう。
親からの声かけは、読み書きを学習するときまで着実に子どもの中に蓄積されます。それまで、語彙がたくさん貯まるよういっぱい話しかけてあげましょうね。
●3~5歳
まずは、学習の習慣をつけることから始めましょう。1日10分、いっしょに日本語を勉強する時間を決め実行します。その際は、約束した時間内で必ず終わるようにしましょう。さらに、「今日はよく頑張ったね!」「○○が読めるようになったね」などのように、褒めて終わることも重要です。子どもが「もう少しやりたいな…」と思えるよう、終わり方を工夫してみましょう。
この時期から、少しずつ、ひらがなやカタカナの読み書きを教えてあげましょう。
●5~8歳
ひらがな・カタカナを完全に習得したら、なるべく早く漢字の学習に取り掛かりましょう。漢字は学習量が多いので早くからスタートすることで、親子ともにストレスが軽減されます。また、漢字の成り立ちや意味も合わせて説明するなど、暗記するだけのつまらない勉強にならないように工夫しましょう。小学3年生までの漢字は、それ以降の漢字のパーツとなる字が多いので、書き順を含め、しっかりと勉強させましょう。
漢字ゲームやパズルなど、親も楽しいと思うことを子どもといっしょにすることが、日本語学習が長く続く秘訣です。
●9歳以降
現地校が忙しくなり、なかなか思うように日本語学習が進まなくなります。しかし、この時期までに、日本語の読み書きができていれば、たとえ数年のブランクがあっても、問題なく日本語の勉強が再開できるので安心してください。
子どもが興味のある分野(スポーツ、料理、アニメなど)の日本語の本やマンガなどを目につくところに常に置いてあげれば、隙間の時間に自分から手に取って読んでくれるかも知れませんね。また、子ども自身が一人で使えるルビ(ふりがな)の付いた漢字字典や国語辞典を用意してあげましょう。
●番外編
幼少期に日本語教育をしないと決めたご家庭でも、子どもが成長するにつれ、日本の文化や日本語に興味が出てくる場合もあるでしょう。子どもが中高生になり日本語を学びたいと思うようになったときは、外国の人に教える方法で日本語を外国語として学習させましょう。
※幼少期からのバイリンガル教育としての日本語と、外国語としての日本語は指導の仕方が異なるので注意が必要です。
まずは、ご家庭で日本語力レベルの最終目標を決めることから始めてはどうでしょう。
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