日本とアメリカの小中学校を比較 ②


こんにちは。みらい塾 塾長の馬場です。twogoods3

前回、日米の小中学校の違い その1として3つの違いをご紹介しました。


School kids Sri Lanka / Mal B

しかし、両国の学校システムに関する驚きの違いはまだまだありますので、今日は前回に引き続き、日米の小中学校の比較《第2弾》をお届けしましょう。

 

 

今回もアメリカと言うよりは、一般的なニューヨークと日本の公立小中学校を比較し、私の独断で優劣を判定しています。

1.校長・教頭の力が強い

日本の学校内で不祥事(いじめ、暴力、セクハラなど)があった場合、校長もしくは教頭が、「認識していなかった」「担任の一存だった」のようなコメントをテレビなどで発表するのをよく目にします。

こうした学校側(校長・教頭・教師)が生徒や校内の様子を把握していなかったというようなことは、アメリカの学校では到底受け入れられません。

もちろん、アメリカの学校でも、いじめや喧嘩を始めとする数々の問題は起こります。しかし、校内で生徒が問題行動(いじめ、カンニング、授業の妨害、危険物の持ち込みなど)を起こしたときは、教頭もしくは校長が即座に対応し、徹底的に事実を調査した上で保護者を呼び出し、さらには子ども本人に厳しい処分(停学、退学、警察への身柄引き渡しなど)を与えます。他にも、問題行動の大小、違反の内容、回数などに応じて処分の程度は変わりますが、居残り、遠足の中止、反省文の提出などもあります。

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【塾長の判定】
BAD 日本 VS ニューヨーク GOOD

学校のトップである校長が、校内のことを知らないのは言語道断です。
生徒の状況をきちんと把握してくれている学校に安心して子ども達を預けたいですよね。
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2.校内の掃除

掃除が教育の一環と考える日本の小中学校では、教室や廊下、トイレに至るまで、生徒たちが自ら掃除を行います。一方、アメリカでは、学校の掃除はすべてJanitor(掃除を専門にする人:清掃業者、用務員など)が行い、子ども達は掃除には一切関わりません。

随分前に、日本の小学生が教室の掃除をしている様子が動画サイトYouTube(ユーチューブ)で紹介され、海外の人たちの間で話題になっていたのでご紹介します。ユーチューブのサイトから直接ご覧頂くと、日本の小学生の掃除に対する興味深い反応を動画の下部分で確認することができます。もしお時間がある方はコメント欄も見てみてくださいね。

日本の小学校の掃除風景

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【塾長の判定】
GOOD 日本 VS ニューヨーク BAD

掃除をすることで、教室や校内をきれいに使おうという心が生まれます。
勉強だけ学ぶのであれば学習塾で構いません。学校は「社会の縮図」と言われるように、将来子ども達が社会で行く抜くためのソーシャルスキルを学ぶ場でもあると考える日本の学校教育はすばらしいと思います。
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3.体育の授業

日本の学校には当たり前のようにある運動場や体育館、プールなどの付属施設も、大都会のニューヨークにある小中学校では敷地面積が限られていることから、そうした施設がない学校も少なくなく、Physical Education(PE:体育)の授業すらない学校も存在します。
※近年では、子ども達の健康のために、最低週1時間の体育授業を設けようとする動きが活発になっています。

特に、Swimming Pool(水泳プール)に関しては、プールの管理や維持費、ライフガードやスイミングコーチなど監視や指導に必要な人件費、万一の事故に備えての損害賠償保険代金、さらには、屋外プールで泳げる期間(6~8月)が夏休みの最中などの理由から、一般的な公立小中学校にはまず見かけません。

日本の体育の授業では、跳び箱、マット運動、鉄棒、50メートル走、球技などバラエティー豊かな種目や競技を、「跳び箱○○段」のように達成目標まで設定されたカリキュラムに沿って指導が行われます。そのため、各家庭で特別何か習い事などをしなくとも基本的な運動能力や競技ルールの知識などを得ることができます。

一方、アメリカの小学校の体育の授業は、週1回1時間のみ、しかもゲームやダンスといった遊びの延長のような内容が多く、Gym Uniform(体操服)もありません。しかし、中学校ではこうした遊びの体育が一変し、授業時間も週2回2~3時間に拡大し、指定された体操服に着替え、バレーボールやバスケットボール、サッカー、ドッヂボールなどの球技に関するルールの知識も含めた指導を受けるようになります。しかし、学校外で習い事として何かさせない限り、水泳や球技などを身につける機会はほとんどありません。

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【塾長の判定】
GOOD 日本 VS ニューヨーク BAD

体操から陸上、水泳、球技に至るまで、日本の体育の授業がいかに充実していたかがよく分かりますね。
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さて、今回の日米の小中学校の違いは、いかがでしたか?
国が違えば教育方針や学校システムがまったく異なるので、日本の学校を経験した私たち親世代が子どもの学校のことで戸惑うのも理解して頂けるのではないでしょうか。

 

 

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日本では、学校の校長が変わったところで学校色が変わることはありませんが、校長の教育方針が学校の方針になるアメリカでは、校長次第でまったく異なる学校に変わる可能性を秘めています。実績を残しているパワフルな校長は、10年も20年も同じ学校にい続けることができるのも日本とは異なる点ですね。(^_^)

 

 

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