皆さんは、海外での日本語環境を子どもに合わせて選んであげていますか。
ニューヨークやカリフォルニアなどのような日本人が多く住む大都市では、子どもの日本語教育に関しても、日本語レベルの目標や家庭環境に合わせて選択することが可能です。
では、海外での日本語教育には、どのような選択肢があるのかを見ていきましょう。
日本人学校(全日制)
文科省から資金支援を受けており、海外在住でも日本の小中学校として通学できます。日本の教育課程によるカリキュラムおよび日本式の学校システムをそのまま採用しており、朝から午後3時ごろまでの全日制の授業が日本語で受けられます。日本の小中学校の卒業資格が得られることが大きなメリットです。日本へ帰国後の進学のために、日本と同じ教育を望んでいる場合は日本人学校が最適です。
通常、帰国までの滞在期間が比較的短い家庭の子どもが多く在籍しており、生徒の入れ替わりが多いです。しかし、海外在住でも1日の大半を日本語環境で過ごせるので、学年相当の日本語レベルと学力を維持することが可能です。
ニューヨーク近郊では、ニューヨーク日本人学校(小~中学校)、ニュージャージー日本人学校(小~中学校)、ニューヨーク育英学園(小学校)、慶応義塾ニューヨーク学院(高校)などがあります。
補習授業校(補習校)
文科省から教科書の配布や校長・教頭の派遣などの援助、外務省から資金援助を受けており、現地校と並行して、週末に日本式のカリキュラムや教科の一部を日本語で学ぶことができます。日本へ帰国予定の子どもを対象とし、日本の学校システムに基づいた教育を行うことを前提としていますが、週1回しか通学しないことから、日本の法律による卒業資格などは取得できません。日本と同じ4月~3月の年度構成で、入学式、卒業式、運動会、遠足などの行事が組み込まれています。
一般的に、国語や算数などの教科を日本語で教える学校であり、日本語を教える語学学校とは異なります。授業時間数が限られているため宿題や家庭学習の量が多く、子どもへの負担は大きいです。また、日本人学校と比べると、保護者のボランティアによる負担が大きくなります。通常、日本語での面接や筆記試験を行い、一定の日本語力を満たしていることが入学の条件ですが、各学校の方針や判断によります。
ニューヨーク近郊では、ニューヨーク補習授業校、ニュージャージー補習授業校、プリンストン日本語学校があり、幼稚園から高校までの子どもを受け入れます。ほかにも、サタデースクールや学習塾、日本人が経営しているプライベート学校も「補習校」を名乗っていることがありますが、正式に文科省からの認可を受けていない場合があり、区別が必要です。
日本語教室
日系の子どもが継承語もしくは第2言語としての日本語を学ぶことができます。それぞれの子どもの日本語力に応じた教材を独自で選んだり、英語で指導したりします。日本式の教育カリキュラムにとらわれず、子どものペースでゆっくりと長く日本語を学習することができます。週1~2回の通学では日本語が定着しづらいので、家庭での日本語学習やサポートが必須です。家庭で日本語以外の言葉を使って生活をしている国際結婚カップルの子どもや永住予定の子ども、それほど高い日本語レベルを望んでいない子などに最適です。
日本語学習塾
日本への帰国に備えた学力維持や、現地校の勉強のサポートをしてくれます。子どもの日本語力や英語力に応じて、プライベートや少人数制、集団などで授業を行います。通常、集団塾はカリキュラムが厳密で勉強量も多く、ある程度の学力がある子に向いています。一方、プライベートレッスンや個別指導塾は苦手分野がある子に向いています。補習校では物足りないと感じている子や帰国が迫っている子に最適です。
このほかにも、通信教材を使っての自宅学習や、インターネットでの映像授業、オンラインでの個別指導なども海外での日本語教育には有効です。
どんな学校や教材で、どのように日本語を学ばせるかを決めるには、どのくらいの日本語のレベルを目標としているかによります。日本語で日常会話ができれば良いのか、漢字の読み書きまで希望するのか、それとも、真のバイリンガルを目指すのか ―――皆さんは子どもの日本語レベルの目標をきちんと定め、適切な日本語環境を選んであげていますか。
【お知らせ】
来週は個別面談週間のため、ブログの更新はお休みです。
次回の更新は17日を予定していますので、お楽しみに!
【予約受付(受付時間:10時~18時)】
※受付時間外でも、留守番電話にメッセージをお残し頂ければ折り返しお電話致します。
http://www.miray109.com
↓↓↓ ランキングに参加しています。もし良ければ、クリックしてください。(^_-)-☆ ↓↓↓
.