2012年4月から、日本では中学校の体育の授業で「武道」が必修科目となったことをご存知ですか。男女とも、柔道・剣道・相撲・なぎなた・合気道などのいずれかを教わります。どれを教えるかは、各学校や教育委員会が決めます。
これまでの中学の体育では、武道かダンスのいずれかを選択すれば良かったのですが、文部科学省は、伝統や文化にかかわる授業に力をいれる方針を告示しました。それに伴い、これまでダンスを選択し武道の授業を受けていなかった女子も今年から受けなければならなくなりました。
読売新聞社が2月に全国の都道府県と政令市の教育委員会に向けて行ったアンケートでは、公立中学校の約66%が柔道を選び、特に山形・秋田・千葉県においては、柔道を選ぶ学校が90%以上に上っています。柔道をすでに教えている中学校が多いことや、剣道のように竹刀や面などの道具を購入しなくてすむなどの経済的なことが理由のようです。
しかし、事故の危険性もあるとして、保護者からは心配の声が上がっています。スポーツ事故を調査している名古屋大学の内田良准教授によると、中高生が授業や部活動で柔道をして死亡した事故は、過去28年間で114件も起きています。サッカーや野球などの他のスポーツと比べ、柔道は相手と組み合って畳の上に投げ飛ばしたり倒したりするため、頭などを強く打ち付けるなどの事故が起きやすいです。
そこで、文部科学省は全日本柔道連盟と協力し、安全な指導の手引書を作ったり指導者を学校へ赴任させたりしています。また、各地の教育委員会でもガイドブックを配布したり研修を行ったりと独自の対策を考えているところもあります。
子ども達が安全に武道を学ぶことができるよう、学校側が事前の準備をきちんとした上で、安全な指導方法を確立する必要がありますね。
柔道柔術-Exhibicio / llorencs
詳細は、以下のサイトより。
www.mext.go.jp/a_menu/sports/jyujitsu/1221013.htm:文部科学省サイト
日本の武道の中でも、柔道はオリンピックの種目にもなっている世界的なスポーツです。武道を学ぶことで強靭な体を作ると言うよりは、相手を尊重し、礼儀を重んじる元来の日本の文化や精神を子ども達に伝え、後世に残して欲しいものです。 また、柔道をきちんと習ったことがない教師が子ども達に武道を教えることがないよう、教える側の知識や技術を全国的に統一する必要もあるでしょうね。 ニューヨークにも、空手教室が数多くありますが、その中で日本人でないムキムキの先生が「はじ~め」「や~め~」「せ~んせい」などの片言の日本語を使って指導しているのが、可愛いです♪ (^_^) |