数字与筹码 / zaojiaodiy
小学校低学年で基礎学力と学習習慣を身につけるべく、前回は、計算力の楽しい身につけ方についてお話しました。
そこで、今回は「漢字力」について。
まずは、お子さんが興味のある本をいっしょに読みながら、少しずつ漢字に目慣らしをしていくことから始めましょう。また、できるだけ日常生活の中で使われている漢字に触れさせることが大切です。例えば、自分や家族の名前、日本人のお友達の名前、好きな芸能人の名前、日本の家族が住んでいる駅名や地名、好きな食べ物の産地ーーーなどです。
R0012242 伊賀神戸駅駅名標 / tosimisi
「難しい漢字だから」「まだ習っていないから」などと、気にする必要はありません。地名で言えば、「新潟」や「栃木」などかなり難易度が高い漢字もありますが幾度となく目にしていれば自然と覚えますし、小さい頃にこうした難しい漢字が読めれば、「すごい!」と褒められる機会も多くなるので、お子さんのモチベーションもアップです。
また、漢字は単漢字だけを丸暗記しても意味がなく、熟語として1セットで覚えるように促しましょう。例えば、「人」という漢字を学習したら、「人口、人形、村人、一人、二人」など、さまざまな組み合わせや読み方を教えてあげると語彙力も増えますね。
しかし、なかなか生活の中で漢字を目にする機会がない海外在住のお子さんのためには、部屋のインテリア的にはNGでしょうが、漢字カードを作り、部屋やトイレなどの壁にペタペタと貼ってみるのも良いですよ。
さらに、漢字カードを作るときは、お子さんといっしょに楽しみながら作りましょう。
例えば、お父さん・お母さんが読みを言い子どもが漢字を書く、漢字のカテゴリー別に色分けをする、部首の部分を違う色で書く、漢字に関連するイラストを描くーーなど、工作やお絵かき感覚で作れるようなお子さんの性格に合わせた楽しい工夫をしましょう。
また、漢字カードを壁に貼った後は、「『うみ』ってどんな漢字だった?」というように、ときどき覚えているかお子さんに聞いてみましょう。きちんと書くことができたら、その漢字カードは壁からはずし専用の箱に入れます。こうすることで、子どもは「全部カードを壁からはずしてやろう!」とゲーム感覚で取り組むようになるでしょう。箱の中のカードを見せながら、「こんなにたくさん覚えたなんてすごいね!」とたっぷりと褒めてあげると大きな自信につながります。
また、アメリカの有名なボードゲーム「Scrabble(スクラブル)」の漢字版はどうでしょう。
まず、はじめに大き目の紙を用意し、その真ん中に何でも良いので漢字を1文字書きます。例えば、「川」と書いたとすると、そこから矢印をひき、「川」のつく熟語を書き加えます。「小川、石川、川下、川原」などですね。さらに、「下」には「下見、下手、手品…」と続き、「見」には「見学、学校…」というように、中央の漢字から四方八方に広げていきます。
どれだけ漢字を紙いっぱいに広げることができるか、親子・きょうだいでチャレンジしてみてください。
こうしたゲームをしながら漢字を読み書きする機会を楽しく増やしてあげ、漢字に対するネガティブな気持ちを吹き飛ばしましょう!
次回は、学習習慣についてお話しますね。
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