海外で日本語ができる子とできない子の差


こんにちは。みらい塾 塾長の馬場です。fight3



皆さんもよくご存じのように、2つ以上のものがあれば、どんなものにも「差」ができますよね。


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「ブランドA⇔ブランドB」、「C屋の食材⇔D屋の食材」、「E校⇔F校」 ―――といった具合ですね。

 

 

例えば、ニューヨークにあるA高校とB高校、これら2校にはどんな「差」があるのでしょう?

生徒の学力、クラスの人数、教師と生徒の比、教師の指導力、卒業率、進学率、立地条件、交通の便 ―――などなど、両校を比べたらキリがありませんよね。

しかし、これらの差はどれも同じタイプなのでしょうか。―――いいえ、若干異なります。
こうしたものごとの違いは、大きく以下の3つに分類できます。

①すぐに埋まるもの

②時間はかかるが埋められるもの

③簡単には埋まらないもの

上記2校で言えば、立地や校舎の大きさ、交通の便などの物理的な違いは、ほかの場所に校舎を移動したり建て直したりでしか縮まらないものなので「簡単には埋まらない差」と言えます。一方、クラスの人数や教師と生徒の比ならば、クラスの生徒数を減らすか、教師の人数を増やすかすれば解決する違いなので「すぐに埋まる差」と言ってもよいでしょう。また、生徒の学力が上がるようサポートしてあげれば徐々に大学進学率も上がっていくでしょうから、これは「時間はかかるが埋められる差」でしょうね。

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こうしたことは、海外で暮らす子ども達の日本語のレベルに関しても同じことが言えます。海外で生まれ育っている同じような環境にいる子ども達の中にも、日本語ができる子とできない子に差が生まれます。

日本語がペラペラの「Aくん」と、まったく日本語が話せない「Bくん」がいるとしましょう。

Aくん一家は、お父さんがアメリカ人、お母さんが日本人のアメリカ在住国際結婚家庭。常にお母さんはAくんに日本語で話しかけている。Aくんは日本のマンガやアニメが大好き。土曜日には日本語の学校(補習校・塾)に通い、毎日、日本語の宿題や課題をこなしている。

 

一方、

Bくん一家も、お父さんがアメリカ人、お母さんが日本人のアメリカ在住国際結婚家庭。家庭内はすべて英語。お母さんはBくんに日本語を話して欲しいと願っているが、特にバイリンガル教育は実行していない。Bくんは補習校や日本語塾にも通ったことがなく、日本語の読み書きはほとんどできない。


 

すぐに埋まる差


これまで日本語で話しかけていなかったBくんのお母さんが、Bくんに積極的に日本語で話しかけるようにしたり、日本語の本や雑誌を読み聞かせてあげたり、50音のひらがなや簡単な日本語でのあいさつを少しずつ教えてあげたり ―――などをすれば、Bくんの家庭の日本語環境は格段に変化することでしょう。

たとえ海外在住でも、家庭内で日本語に触れる機会が頻繁にあると、日本や日本語に対する興味が生まれやすくなります。すると、Aくんがテレビやアニメ、マンガなどから得ている日本文化の楽しさや日本への親近感をBくんも同じように感じることができるようになり、「日本語をもっと勉強したい!」と思う気持ちが増していきます。

時間はかかるが埋められる差


しかし、環境を変えるだけでは埋められない差もあります。

例えば、日本語の語彙力です。この差を埋めるには親子の努力忍耐が必要です。絵本の読み聞かせを毎日欠かさず続けていれば、必ず日本語の語彙を増やすことに繋がりますが、残念ながら、短期間で劇的に語彙力が増すわけではありません。そして、目に見えて成長が分からない「語彙蓄積期」では、親子ともに精神的につらくなり、日本語学習を諦めてしまうことを考える場合もあるでしょう。しかし、地道にコツコツと継続していけば、遅かれ早かれ、いずれAくんに追いつくだけの語彙力が得られます。


これら2つの差は、すぐに、もしくは時間はかかるが将来的には埋められる差です。まだバイリンガル子育てをされていないご家庭は、まずは、この2つの差を着実に埋めるようにしてみましょう。家庭での日本語環境や勉強方法などを変えるだけで、日々ドンドン日本語力はアップしていきます。


すぐには埋まらない差・埋められない差


これまで日本語に触れてきた量と時間。
AくんとBくんが「耳にしてきた日本語」、「目にしてきた日本語」、「話してきた日本語」、「学んできた日本語」の量やそれにかかった時間の差と言うのは、海外で日本語ができる子とできない子の一番大きな違いであり、しかも、なかなか埋めることができない厄介なものです。そして、これらの差を埋めるには膨大な時間や費用がかかるでしょう。

こうした違いは、子どもの年齢が低ければ低いほど小さいものです。つまり、将来、お子さんが日本語に対して興味を持ってから日本語を習い始めるよりは、なるべく早く、乳幼児期から常に生活の中で日本語に触れる機会を作ってあげている方が、お子さんはより楽により正しく日本語を習得することができるでしょう。

海外で子どもを育てている皆さんの中で、バイリンガル子育てにまだ1歩踏み出せない方も、今日から少し前向きに日本語の家庭環境を作ってあげてくださいね♪


みらい塾は、「すぐには埋められない差」や「時間がかかる差」を少しでも縮めるための家庭学習システムやサポート体制を整えて、海外で暮らす子ども達を支えています!
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