さて、皆さんのお子さんには、きちんと家庭学習の習慣が身についていますか。
学力の高い子の多くは、幼少期から家庭での学習習慣がきちんと身に付いています。
では今日は、学習習慣を身につけさせるための家庭でのルールについてお話ししましょう。
幼少期の子どもに学習習慣を身につけさせるには、親の意識改革が必要です。
まずは、親であるあなたの考えを変えてみることから始めましょう。
その1: 毎日勉強させる
学習には、地道な努力が不可欠です。
毎日コツコツ積み重ねることの大切さを
まずは親自身が納得していなくてはなりません。
テレビでそう言っていたから
本に書いてあったから
できる子はしているから
―――などの曖昧な理由では、自分をだますことはできません。
勉強する理由に自身が納得していなければ、
それが子どもに対する態度や声かけにも表れてしまいます。
久しぶりの休日だから
友だちが遊びに来たから
バタバタして忙しいから
こんな理由で、「今日だけ勉強させなくてもいいか」なんて思ってはいけません。
一度でも、「今日だけ」「特別」を作ってしまえば、
決めたルールはすぐに破綻してしまいます。
毎日の積み重ねの重要性を親が納得し、子どもと共有してください。
一貫した姿勢で子どもに接することが、
子どもに学習習慣を身につけさせるための始めの1歩です。
その2: 勉強する場所を決める
各家庭の事情に合わせて勉強場所を決めます。
基本的には、親の目が届きやすい場所にしましょう。
小学校低学年の子であれば、家庭学習に親の手助けが必要です。
子どもの様子が観察できるリビングやダイニングなどで
勉強させるのがおススメです。
また、弟妹がいる場合は、下の子の見本にもなるので、
家族がいるところを勉強場所とするほうが良いでしょう。
ただし、家族がいる場所で勉強させるときには、以下のことに注意してください。
(1)勉強の邪魔になるもの(テレビ、おもちゃ…)は視界に入らないようにすること
(2)椅子に座って足がぶらぶらしないよう、足を置く場所を作ってあげること
また、ある程度一人で勉強ができるようになった小学校高学年以降の子は、
勉強机で勉強させるのが良いでしょう。
自分だけの勉強するスペース(居場所)を与えてあげることで、
責任感や自立心が芽生えます。
ただし、最初のうちは、
ちゃんと勉強ができているかを気にかけてあげてくださいね。
その3: 勉強の時間や量を決める
勉強する場所を決めたら、いつ・どのくらい勉強するかを決めます。
毎日同じ時間勉強することで、自然と習慣化してくるからです。
子どもの生活スケジュールや親の事情などに合わせて決めましょう。
お母さんが夕食を作りながら子どもの様子が観察できるので、
夕食前がおススメです。
また、朝型の親子であれば、登校前に勉強するのも習慣になりやすいですね。
次に、どのくらい勉強するかについては、2通りの方法があります。
(1)内容で区切る
「問題集2ページ」「漢字の書き取り5字ずつ」など、
1回に勉強する量を決めます。
1日に一定量進むので、目に見える達成感があります。
ただし、
難しい問題や調子によっては、
なかなか終われないというデメリットもあり、
集中できずに時間だけが淡々と過ぎてしまうこともあります。
その場合は、親がこまめに声かけしたり、手助けしてあげるようにしましょう。
(2)時間で区切る
子どもの学力や発達などに応じて、勉強する時間を決めます。
一般的に、学年x10分が家庭学習の目安と言われています。
時間で区切ると、終わる時間が分かるので子どもにとって負担が少なくなります。
もともと勉強に対して積極的でない子にはおススメです。
時間を決めるときには、
子どもが「もう少しできるかな」と思うくらいで終わらせるのがポイントです。
間違っても、親が「もう少しさせたいな」なんて欲張らないように!
その4: 電子機器のルールを決める
テレビやゲーム、スマートフォンやタブレットなどは便利で魅力的な機器ですが、
使いすぎは学習習慣に悪影響を及ぼします。
実際、学力の高い子ほど、
スマートフォン類を持つのが遅いというデータも出ているほどです。
電子機器を全面禁止にする必要はありませんが、
使用するときのルールはしっかりと決めておきましょう。
一般的には、「1日30分」のように時間で決めているご家庭が多いです。
ただし、時間で区切った場合、
スペシャル番組やスポーツ中継でいつもより放送時間が延びたり、
ゲームの区切りが付かなかったりすることも考えられます。
このような突発的なできごとが、口論の原因になることも多々あります。
ですので、
テレビなら番組内容で決めたり、
ゲームならデータを保存(セーブ)できる地点までさせたりなど、
状況に合わせて柔軟に対応するのも一案です。
また、スマートフォンやタブレットなどは、
場所で管理するのもおススメです。
例えば、「使うのはリビングで」「自分の部屋には持ち込まない」などですね。
楽しさ満載のスマートフォンやタブレットの使用ルールを
子ども自身の判断に任せるのは無謀ですし、放任といえます。
親子で納得いくルールが決められるよう、きちんと話し合ってくださいね。
その5: 早く寝させる
小学生の子どもにとって、もっとも大切なのは「早く寝る」ことです。
文科省の調査によると、
就寝時刻が遅い子ほどイライラする割合が多い、
同じ時間に寝起きする子ほど学力が高い傾向にある
とのデータが発表されています。
一般的に、小学生の睡眠時間は8~10時間といわれています。
夜9時に寝て、朝6時に起きるのが
子どもにとってベストな生活スケジュールといえますね。
もちろん、
家庭によって1時間程度のずれはあっても良いでしょうが、
規則的な生活リズムを作ることを意識しましょう。
最後になりますが、
一度決めた家庭内のルールは、
子どもだけでなく親も守り通すことが非常に大切だ
ということを忘れないでください。
まずは、
少なくとも1~2ヶ月ほど、親子で決めたルールを徹底してみてくださいね!
※受付時間外でも、留守番電話にメッセージをお残し頂ければ折り返しお電話いたします。
.