次の行動への橋渡しは結果時の感情で決まる


こんにちは。みらい塾 塾長の馬場です。onepoint4

皆さんは、「ABCモデル」という言葉を耳にしたことがありますか?

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これは、行動分析学の原則原理で、『人の行動には何らかのきっかけがあり、その結果により、人は再度同じ行動をするかどうかを決める』と言われています。

 

 

ABCモデルとは、次の3つの要素から成り立っています。

  1. Antecedent(誘発要因・先行条件):行動のきっかけとなる目的
  2. Behavior(行動):行為、発言、振る舞い
  3. Consequence(結果):行動したことでもたらされるもの

例えば、勉強が嫌いとおっしゃるお子さんの多くは、「どうせやっても無駄」だと最初から諦めていることが多いです。

そうした諦めをなくしていかなければ、人はなかなか行動に移すことができません。それには、「やってみたらできた!」という達成感を得ることが重要です。

《例1》

 ① テストで80点が取りたいと思う。

② 80点を取るために勉強をしてテストに臨む。

③ テストで82点だった。

努力した結果、③の結果が出て嬉しいと感じた。そうすれば、「次は85点を取りたい」と思うようになり、また新たな誘発要因が生まれ次の行動をするようになります。

これが上でご紹介した「ABCモデル」の典型です。

しかし、ここで気を付けなければいけないことは、③の結果の良し悪しによって達成感の得方が変わるので、①の目標設定を高く設定しすぎないということです。

こう言うと、当たり前だとおっしゃる保護者の方もいらっしゃいますが、頭では分かっていても、つい我が子に対し高望みをされ、子どもにとって高すぎる目標を与えてしまう場合が多いように思います。

例えば、お子さんに「次のテストで90点以上取りなさい」と言うと、子どもも「90点以上を取りたい」と思い、①の誘発要因が生まれます。

《例2》

① テストで90点以上が取りたいと思う。

② 90点以上を取るために勉強をしてテストに臨む。

③ テストで82点だった。

この場合、テスト勉強をしたのに90点を下回ってしまい、子どもは「勉強しても点数が取れない」と思ってしまいます。その上、親が点数だけを見て「こんな点数しか取れないの?」などの否定的な声かけをすれば、子どもは勉強をするのが嫌になってしまいます。

これが何度も続くと、子どもが「勉強しても無駄だ」と考えるようになるのは必然的でしょう。

また、これまでの指導方法は、先行条件(誘発要因)重視でした。

つまり、目標やゴールさえ設定すれば、子どもはそこに向かって動いてくれると考えられていました。そして、子どもが思うように行動しないと怒ったり、罰を与えるということをしてきました。

しかし、これは間違った指導方法です。

行動科学の観点から考えると、もっとも重要なのは「結果」です。望ましい結果を得られると分かったとき、はじめて人は同じ行動を繰り返そうとするのです。

しかし、「良い」結果である必要はありません。

たとえ、望んでいた結果ではなかったとしても、子どもがした行動に対してポジティブに感じられる意見やアドバイスをすることにより、否定的な感情が生まれにくくなります。

上記《例2》の場合も、テスト勉強したのに90点以上取れなかった子どもに対し、できなかった結果だけで判断するのではなく、勉強した過程を認めてあげ、「~をしっかりと覚えていたね」「これができれば90点取れたよ」などの肯定的な声かけをしてあげれば、子どもは「勉強しても無駄だ」とは思わないでしょう。

つまり、結果の良し悪しにかかわらず、子どもが最終的に「ポジティブな感情」を持つことができれば、おのずと次の行動へと続いていきます。

まさに、これがみらい塾が提供する「教育コーチング」であり、私が目指している「自立学習」の始まりだと言えます。

今日、教育コーチングに興味を持たれた方は、ぜひ以前にご紹介した「褒め上手になる秘訣」をもう一度読んでみてくださいね。

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